霧中の探し人



「あぁ、丁度良かった…アネモネさん、今からナベリウスへ調査に行ってきて頂けませんか?」


オラクルのゲートエリア。
色んな任務や依頼の中から、比較的楽そうなのを選ぼうと真剣に悩んでいるアネモネに、そんな声が掛かった。


アネモネ 「え? あ、はい。お仕事ですね?」
コフィー「ええ、貴女の大好きなお仕事です。不審な反応がありまして。アークスのような、そうでないような…近々、新人のための最終訓練も予定されていますので、ささっと調査してきて頂きたいのです」
アネモネ 「コフィーさんの大好きなお仕事ですね。コフィーさんのお願いですし、仕方がないので行きます」
コフィー 「それはよかった。反応はまばらで、発生したり消滅したりです。森林区域全域の調査をお願いしますね」

アネモネ 「え。全域?」
コフィー「はい、全域。凍土と遺跡は除外でいいですよ?」

アネモネ 「コフィーさん、これ私だけでは厳しいですよね? という訳で応援を頼みたいのですけど……」







***



アネモネ 「ええと、皆さま、聞こえますか?」
迅雷 「んあ?アネモネどしたん?」

アネモネ 「森林に行きます」

アトリウス 「はいはーい? どうしたのー?」
迅雷 「え?」
ハミュー=ウェルパ 「森林ですか??」
アネモネ 「ナベリウスの、森林に行くお仕事を押し付けられ…いえ、受けたのですが」
迅雷 「今更森とか…何かあったん?」
アネモネ 「何でも怪しい反応が森林にあるそうで、全域を調べろと言われまして」
ハミュー=ウェルパ 「と、とりあえずお仕事なんですね…?こっちはむかしますねー」
アトリウス 「全域って、結構広いと思うけど…まぁお仕事なら仕方ないわねー」


アネモネ 「皆さま、ご協力よしなに。何かありましたら、お知らせください」




■惑星ナベリウス 森林エリア



アネモネ 「ハロハロー。応援ありがとうございます」
迅雷 「ようみると色々来てたんな…どうもなー」
ハミュー=ウェルパ 「悪天候ですよねー…こんばんわ」
アトリウス 「やっほー、ジンさん。森の天気は変わりやすいから、多分雨はすぐ止むと思うけど…」
グリム・E・ジャガーノート 「久しぶりにしてもちょっと物足りないかも知れませんけど・・・へへっ、やってやります!・・・戦闘の任務ですよね?」

アネモネの応援要請に答えた他の隊員たちが次々に合流する。
さて、今から見に行こうかと重い腰を上げた瞬間、どこからか戦闘音が聞こえた。小さな音だが、それは戦闘音であるとアネモネの鋭い感覚がそう訴えていた。


アネモネ 「せっかくなので皆さんで奥の様子を見に行きませんか。大物がいたら怖いので」




迅雷 「さっきは霧出てたしな…まあしゃあないわな、まとまって行くにこしたこたないな」
ハミュー=ウェルパ 「調査らしいですけど…戦闘の可能性も十分ありますよねー…」
アネモネ 「怪しい反応が何かによりますが、戦いには備えた方が良いですね」




一行は森林を進んでいく。
最奥付近までやってくると、息を付き少し休憩することにした。


ヘルメス o0(おやおや、何やら騒がしいと思ったら彼等だったか…彼等と関わると退屈しないからねぇ…どれ遠くから眺めるとしようか)


いつぞやと同じように。
のんびりと寝転んでいたヘルメスは、見慣れたメンバーの顔を見つけ小さく笑った。


グリム・E・ジャガーノート 「あ”?…気のせいか?」
ハミュー=ウェルパ 「どうかしました??」
アネモネ 「グリムさん、どうしました?」
アトリウス 「どしたの? グリムさん?」

グリム・E・ジャガーノート 「視線、何となく感じたんですが…こんな雨ですしね!」

ハミュー=ウェルパ 「んー…」
アネモネ 「ふむ…怪しい反応と関係あるかしら…」
迅雷 「…しっかし雨か…湿気るんはいやなんよなあ」
ハミュー=ウェルパ 「気をつけていきましょうか…」



ハミューの言葉とほぼ同時に、機械が壊れる音がした。
音の場所は近い。


グリム・E・ジャガーノート 「ん? また物音?」
アネモネ 「あら?」
ハミュー=ウェルパ 「でも肝心の怪しい反応が…ん?」
アトリウス 「なにか壊れる音がしたような…」
迅雷  「ん?」
アネモネ 「アークスかしら…そういえば」


コフィー「先行してある方も出撃されてますから、それも合わせてお願いしますね」









「チッ…逃げたか」



雨露に濡れたソードを振り払う。
青年のすぐ傍には、クーガーらしき残骸がふたつ程転がっていた。



「ったく、こんなもの呼び出しやがって……ん?」




青年は人の気配に気が付いて、くるりと身体を反転させた。


グリム・E・ジャガーノート 「・・・あ、人みたいですよ!」
迅雷 「んー…?何かこの辺ゴチャってんな…?」
ハミュー=ウェルパ 「どうやら戦闘後、みたいですねー…」
グリム・E・ジャガーノート 「どうも! 酷い雨ですね!」
アネモネ 「ハロハロー。何か大物がいたのかしら」



「おう、お前ら探索か…今は厳重警戒発令中じゃなかったか?」


グリム・E・ジャガーノート 「ええ?」
「変なのが出るって言われなかったのか?」

ヘルメス o0(ほう?コレは意外な流れだね…もうちょっと近くで眺めるとしようかな…面白そうだs…あぁ、いやいや興味深いからネ!)

迅雷 「おー、アークス然したアークスだな…んじゃねえや、厳重警戒?」
グリム・E・ジャガーノート 「応援の要請があったから出てきたんですけど・・・どうなってんだろう?」
アネモネ 「警戒令は知りませんが、怪しい反応があるので調べろと言われてお仕事で来ました」
「あー、コフィーか…」
アネモネ 「当のコフィーさんですが…ああ、貴方がコフィーさんの言っていた先遣の方ですか」

「そうだな、そんな感じだ。今、ここにちょっと面倒なやつが出入りしててな。それを仕留めるまでは、なるべくアークスは出撃しないようにってな」



アトリウス 「面倒な奴?」
「そうそう。ちょっとばかし…って、お前さんアトリウスか。確か、迷子の子供の保護者……ってことは、お前らはC隊か。」


アトリウスを見つけた青年は、納得したように頷き、アトリウスは驚いたように声を上げた。


アトリウス 「あー! この前の通信の!」


アネモネ 「そうですね。自己紹介がまだでした。C隊のアネモネです。よしなに」
ハミュー=ウェルパ 「おなじく、ハミューといいます」
迅雷 「あ、俺はジンライって名乗ってる」
グリム・E・ジャガーノート 「オレはグリムです!」

ヘルメス o0(面倒な奴ねぇ…ダークファルス以外にもその手の類が居ると…うーむ?ま、もう少し詳しく聞いてみようか)


アネモネ (あら、視線…? どこかで覚えのあるような…



セトゥーバル 「俺はセトゥーバルだ。愚妹<レイリア>と愚弟<アヴェイロ>が世話になってるな。」

ハミュー=ウェルパ 「セトゥーバルさん、ですね…?よろしくお願いします」
迅雷 「…あー…お前さんが噂のセトゥーバルか…」
セトゥーバル 「何だ? 有名人か俺?」
アネモネ 「セトゥーバルさんですか。直接会うのは初めてですね。お話は伺っています」
アトリウス 「あー… 実際に会うのは初めてね。話には色々聞いてたけど」

ヘルメス o0(あぁ…なるほど、彼が噂の…)


セトゥーバル 「すっげえ微妙な視線がくるなぁ…まぁC隊なら話は早い。言っちまうとだな、「不審な反応」は今しがた逃げられたところなんだよ」
アネモネ 「あら。ではもういない、ということですか」
グリム・E・ジャガーノート 「あれっ、そうなんですか! 戦えると思ってたのに、残念です!」
セトゥーバル 「そうだ。悪いな…迷惑を被るのは俺たち兄妹弟なんだよ。他のやつには影響はない。だから追っているのも超個人的な理由ってでな」
アネモネ 「因縁のある相手なのですね」

ヘルメス o0(一足遅かった、といった所かなー?ま、出合うのは遠慮したいけどネ…んービールも飲みたくなってきたな)

アネモネ (な、何だか気配に遠慮がなくなってきたような…)
セトゥーバル 「仕留めときたかったんだが、どうも俺は警戒されているみたいでな……アヴェイロに何か変化はあったか?」


アネモネ 「アヴさんなら、今度お茶に誘っています。ハミュさんとも買い物とかお約束しているかもしれません」
ハミュー=ウェルパ 「変化ですか…うーん…そうですねーいい方向に向かってるとは思います」


言葉を聞いて、セトゥーバルは少し嬉しそうに笑った。

セトゥーバル 「…そうか。なら良かった。いい方向に向かっているならそれでいいんだ。まさか、ここまで来るとはなぁ…俺も驚いた。全てはお前たちのお陰だな。このままいけば、レイリアも……」


目を閉じ、考える。
数拍置いて決心したのか、瞑っていた目を開け、言い切った。

セトゥーバル 「お前たちに話がある。」

ソードからツインマシンガンに切り変え、茂みに向かって打ち放った。


ヘルメス 「おわっと!?」
セトゥーバル 「出てこい、報告はシャオの妹分から上がってるぞ」


どうやらこの胡散臭い男からひどい目に合わされたらしい彼女は、大層ご立腹であったようで。
危険であることには変わりないが、まわりの反応を見る限り、随分とぞんざいに扱われているらしい。




ヘルメス 「やれやれ…食事中の人に銃を向けるなんてどうかと思うよ僕はー?」

アトリウス 「ちょっと! いきなりどうしたのよ…って、人の声?」
迅雷 「……あ」
ハミュー=ウェルパ 「あ…ヘルメスさん?」
アネモネ 「あら、ヘルメスさん。またお会いしましたね。……また変なところでお食事していたのですね」

ヘルメス 「やぁやぁこんばんはー?」

グリム・E・ジャガーノート 「ん? ・・・ぶっ飛ばしていい人ですか?」

露骨に嫌そうな反応を示したメンバーを見て、グリムは嬉しそうに口角上げつつ、ソードに手掛けた。



アトリウス 「あ… うん、ぶっ飛ばしていいかな」
迅雷 「うーわ、まったお前か…ぶっとばしていいわ」


アトリウスと迅雷も同じように酷い目に合わされたようだ。

ハミュー=ウェルパ 「だ、だめですよー…」
グリム・E・ジャガーノート 「ホントにいいんですか!」


争い事が嫌いなハミューが仲裁に入ろうとするものの、グリムはゴーサインが出て嬉々としている。

ヘルメス 「酷い事言うなぁ…後僕は荒事嫌いだから遠慮願いたいなぁ」
グリム・E・ジャガーノート 「アンタは嫌いでもオレは好きなんですよね!・・・皆が言うってのは相当でしょうし?」


セトゥーバル 「まぁ、そいつも相当アレだが俺が仕留めたい奴も同じレベルの外道なわけで」

グリム・E・ジャガーノート 「へえ!そっちの方が興味ありますね・・・」


セトゥーバル 「名前はトリウィア、性別は女、特徴としては魔女だ。質の悪い魔女。」

ヘルメス 「魔女…魔女ねぇ…」
アトリウス 「魔女…?」

セトゥーバル 「”西方の魔女”もしくは”ウィスパー"。本体を見せずに人に囁きその人間を破滅に追い込む。それを傍観することを愉しむ性悪女だ」

ハミュー=ウェルパ 「困った人ですね…」
グリム・E・ジャガーノート 「…聞いただけで反吐が出ますね!」
ヘルメス 「うわぁ、酷い人だねぇ~」


セトゥーバル 「力だけは一丁前だからな。そこがまた面倒なやつなんだ。あいつのせいで何回も何回も………邪魔をされててな。いい加減抹殺したい」


迅雷 「…で、その胡散臭い魔女がこっちにも出てきたと?」
ハミュー=ウェルパ 「抹殺…話し合いとかはできないんですか?」
ヘルメス 「うーん、難しいんじゃないかなぁ?そういう女の人が一番怖いからねぇ」

セトゥーバル 「あいつは持って生まれた【証】のせいで、ネガティブ関連は全く機能していない。つまり後悔、反省なんかは感じることが出来ない。全力ポジティブだ」

グリム・E・ジャガーノート 「…うーわ、それって…。 酷いもんですね」迅雷 「なんじゃそりゃ、性格に難アリっつうレベルじゃねーな」アネモネ 「生まれは仕方ありませんが、寄りにも寄って酷い趣味を持ってしまったのですね」
ハミュー=ウェルパ 「うーん…そういうもの、なのかなぁ…」
アトリウス 「多分、狙われたら一番危ないのはハミュー君だと思うわよ。そういうタイプの相手って」





セトゥーバル 「そいつのせいで……まぁ、今まで色々とあってな。"今回"は出てこないと思ってたんだが、今更出てきやがった。正直、あいつは人間としての機能が不十分だからな。何をしでかすか読めない。」

ヘルメス 「おーやだやだ、趣味は理解できrゲフン…ないけどそう言うのはどんな手段で来るか分からないからね~」
迅雷「そーいうヤツって大抵コトが好転し出してからちょっかいすんだよな…面倒たらしゃあない」
セトゥーバル 「だから速いところ、接触される前に仕留めようと思ってたんだがな」
グリム・E・ジャガーノート 「今回は、逃げられちゃった感じですね?」


アトリウス 「…ちなみに、今その魔女に狙われてるのは誰なの?」
セトゥーバル 「……アヴェイロだ」


ヘルメス 「…あぁー…それはまた」
迅雷 「あー…」
ハミュー=ウェルパ 「…そうなんですか?」


セトゥーバル 「まぁ、基本的にあいつは俺たち兄妹弟の中でもアヴェイロしか狙わない。一番あの女の欲求が叶えられる可能性を持っているのは弟だからな」



アトリウス 「欲求?」



セトゥーバル 「人が闇に堕ちる瞬間」

グリム・E・ジャガーノート 「うーわー。」
アネモネ 「要するに、その魔女はアヴェイロさんが破滅する様を見たいのですね」
アトリウス 「…なるほどね、確かに今が一番大事な時期かもしれないわね」
迅雷 「あー、うん…アヴがねえ」

セトゥーバル 「あいつは闇に堕ちた人間も、それから救われた人間も嫌いだ。ただ、闇に堕ちるその瞬間を見ることだけに生を見出す。」

ヘルメス 「…まぁ、確かに彼(アヴェイロ)の心は不安定だし、目に見えた弱点もある…狙うなら彼が最適だろうね」
迅雷 「はー、狙いどころとしてはジャストだわな」

セトゥーバル 「つまり、そういうことだな。いつでもあいつは不安定だからな」

グリム・E・ジャガーノート 「…嫌いな人種ですね…」
迅雷 「しっかし、ソレに目ぇつけられ続けてるお前さん方…相当だな?」
セトゥーバル 「………そうだな、いい加減諦めてくれていいと思うんだがな」

セトゥーバル 「俺が仕留め損なったことによって、今のアヴェイロに近づく可能性が高い。……アヴェイロに何かあるかもしれない……ようやく、ここまで来たというのに」

セトゥーバルは低く呻くと、拳を強く握り締めた。

アネモネ 「アヴェイロさんの身辺には私たちも気をつけておきます」
ハミュー=ウェルパ 「はい…大事な友達ですから…僕も気をつけます」



迅雷 (なんつうか、アヴの言ってた人物像と相当ずれてんな…気のせいかね…?)


セトゥーバル 「さっきも言ったとおり、俺は警戒されている。だから、お前たちに託すしかない。」
グリム・E・ジャガーノート 「…オレみたいなさも戦闘しますよーって奴が一緒じゃない方が良さそうですかね?成功率とか考えると!」
迅雷 「どうなんだろな、常時警戒しといた方がいいん?」
ヘルメス 「それか危険のある場所に隠して配置するとかじゃないかな?伏兵ほど厄介なものはいないからねぇ」


セトゥーバル 「何か、予兆があるはずなんだ。今のアヴェイロの状態で、そこから反転させるにはもっと大掛かりな何かがいるはず……アブダクション。もしくは襲撃。 一番これがあり得ると俺は思っている」






アネモネ 「あら?」


皆がそれぞれどう対処するか意見する中、アネモネは濃い紫の大型犬が池の水を飲んでいることに気が付いた。


アネモネ 「あれはガルフの新種かしら?」
ヘルメス (ん?・・・また妙な色の犬が・・・?)



アトリウス 「仮にアブダクションだったら、ずっと張り付いとかないといけないわよ…ん? おねーさん、どうしました?」
ハミュー=ウェルパ 「??」
グリム・E・ジャガーノート 「ん?」

アネモネ 「いえ、珍しい原生種がいると思いまして。ごめんなさい、ちょっと気になっただけです」
迅雷 「んあ?」

ハミュー=ウェルパ 「原生種…ですか??」
グリム・E・ジャガーノート 「何か見えたんですか?」
アネモネ 「ええ、紫のガルフです」
グリム・E・ジャガーノート 「こんな時に大発見じゃないですかそれ!?…でももう逃げちゃったみたい?」
ハミュー=ウェルパ 「それはめずらしいですね…ん?どこでしょう??」


犬は、「ワン」と一声鳴くと、てくてくと歩いていった。



迅雷 (ありゃ魔力の類いか…?何でんなとこに…?)
アネモネ 「あ、行ってしまいました」
ヘルメス(ふーむ…?)

アネモネ 「…ガルフというより、犬っぽかったです」

グリム・E・ジャガーノート 「…ううん?」
ハミュー=ウェルパ 「ペットのようなかんじですか??」
アトリウス 「えー? どこー?」
アネモネ 「え、さっきまでいませんでした?」
迅雷 「…うーわ……面倒臭え…」
アネモネ 「そこで水を飲んでいたので、皆さんも気配は気づいているものとばかり」
迅雷 「ああ、見えてたんか…てこた、そっちの領分か」
アネモネ 「え? 何の話ですか?」
迅雷 「んー、どうも反応できるのと出来ないのがあるらしいな…やっべえわ」
アネモネ 「え、ええー…。普通に原生種かと…」
ヘルメス(見えていたのは二人だけ…残りは見えていないか)


どうやら見えているのはアネモネ、ヘルメス、迅雷の3人だけのようだ。
その中でも、しっかりと犬の姿として捉えられているのはアネモネとヘルメス。迅雷は降り止まない雨の影響で、いつもより感覚が鈍っているらしい。




セトゥーバル 「……来たか。これで、3回目……俺からの話は以上だ、どうかアヴェイロを頼む。」





そう言って頭を下げるその姿は、純粋に妹と弟を心配する兄の表情だった。






【中の人より】


  • 最終更新:2017-08-02 16:59:13

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